時既に遅し


早いものでもう2006年になってしまった。昨年はブログ他、色んな事を始めた年だったが、今年はどんな一年になるのやら楽しみだ。


年末年始僕は、地元に戻り友人達と呑んだくれ、また今年1年大都会「東京」で孤独な戦いに挑む英気を養ってきた。やはり友人達と酒を酌み交わし、バカ話をするのが一番面白い。


しかし地元に帰る度に何かしらアホな話が出てくる。僕らは今年で29歳、20代最後の年なんだからいい加減大人しくなれよ!って思うが、皆さんまだまだハイアン・グレイシーばりに血気盛んで、やんちゃである。


そんな酒の場での2005年度アホ話、僕のエントリー作品は、飛行機を乗り過ごしてしまった事であった。今回地元に帰る当日の朝6時まで呑んでいた為、空港に出発3分前に着き飛行機を乗り過ごしてしまい、ダダをこねたら約4時間後の飛行機を用意してくれた、という事であったが、僕の飛行機乗り過ごし事件は2度目なので目新しくも無く、即予選落ちとなってしまった。


そんな中、2005年を締めくくるにふさわしい話が出てきた。僅差ではあるが地元の友人全員一致でナンバーワンの栄誉を獲得したその話題は、まぁよくある浮気がバレたっていう話なのだが、そのドラマティックな展開に一同心奪われてしまった。


普段は彼女が来てくれて洗濯をしてもらう友達、だが珍しく自分で洗濯をした事からその悲劇は生まれてしまった。


洗濯をし、干していたら女物のパンテーが出てきたので、んもぅアイツ(彼女)パンツはかないで帰ったのか?って何も考えず冗談まじり鼻歌まじり電話で伝えた所「私んじゃない」という返事。珍しく彼女に洗濯してもらったら浮気がバレた、のではなく自ら浮気をバラす結果となってしまった。勿論その後、会う予定も無かったのに彼女突然怒りの来宅。


「そいつを呼べ」と、浮気相手を呼び出させようというヤクザ屋さん並みの何とも傍若無人な要望をする彼女は「ひどく恐ろしかった」(本人談)らしく、それは正に鬼、悪魔が乗り移っていたとしか考えられぬ形相であったという。すでに人間ではなかったその人の皮を被った鬼の前にそいつも観念し、呼び出そうとした。


しかし有ろう事かここで「心当たりが多すぎてどいつだかわからない」という緊急事態が発生してしまう。ちんこが異常にデカい、という事が自他共に認める唯一のチャームポイントであるそいつは必死に思い出そうとしたらしいが、時既に遅しとは正にこの事。思い出せた所でどうなる訳でも無く、パンツに名前を書く事が恥ずかしかった昔の自分を恥じ、やはり親のやる事には一理ある、と痛感したという。しかし努力の甲斐あり、何とか一人の浮気相手の名前が浮かんできた。そうだっ!


S子…間違い無い犯人はS子だっっ!


そう、状況的に最後に洗濯をしてから今までの間の浮気、それはS子に違いなかった。地獄に仏、思い出せた自分を褒め称え、長井秀和バリに「ん間違いないっ!」と断言し、束の間の喜びを噛み締め充実した顔を上げるとそこには鬼が。「S子だと思います…」


呼び出してから浮気相手のS子が到着するまでの間、それはそれは長い長い沈黙と葛藤がが続いたそうな。早く来い、いや来るな、いや早めに終わってくれ、いや終わらせるのはもったいない、いやしかしS子をトカゲの尻尾代わりに切り捨てれば他の浮気相手の存在がバレずに済む、いやそんな事言ってる場合じゃない、早く来い、いや来るな…


そしてS子到着。


友達、彼女、S子を交えた三つ巴、いやパンツを中心とした四つ巴のその状況は正に今の日本の靖国問題を彷彿させる。北朝鮮に「核=パンツ」の存在がはっきりした今、「日本=友達」政府は慎重な対応を迫られている。「日本=友達」が「靖国=S子」を参拝してしまったが為に、「韓国=彼女」が烈火の如く反発し、「北朝鮮の核=パンツ」への対応に十分な協力を得られなくなってしまっている。しかし問題は既に「日本」は「靖国」を参拝してしまった、という事実がある為、以後「靖国」参拝はしないという条件では「韓国」との関係が丸く収まらなくなってしまっている点である。そう、「韓国」は政治的にそれを付いてきているのだ。諸問題はさておき、ここでの「日本」の最善の策は、「靖国」参拝を辞める事を国家として宣言し、「北朝鮮の核」放棄の為、「韓国」と共に共同歩調を合わせるという事だ。無論今まで散々参拝させて頂いた「靖国」への謝罪も忘れてはならない。ここには中国もアメリカも入り込む余地など無く、しかしさすれば「韓国」と「日本」は以後友好な関係を築いてゆける可能性が残されているのではないか?と考える。


…って結局現実最後は土下座をした挙句、彼女にびたーんとビンタをくらい、S子にもびたーんとやられ、S子へのパンツ授与式に相成ったらしい。やっと終焉を迎えそうになり「じゃあコレ(パンツ)返すよ」と渡そうとしたらS子が


「コレ私んじゃない」


って…えっ?言ってる意味がわからず、しばし呆然。
「え?え?」「だからコレ私んじゃないよ」って…


はよ言えーーーーーーーーーーーーーーーっ!


ビンタする前に言わんかいっっ!ってなって、その後友達が二人の前で「じゃ捨てていいんだなっ!」って半ギレでゴミ箱に叩き込んで捨てたらしい。しかしやはりS子が帰った後、彼女は「んじゃ誰のじゃいっ!」ってまた人間の姿をした何物かになり、しかしパンツをはき忘れて帰る事など有り得る筈も無いので、いずれにしろ確信犯に違いないからS子は性悪女でウソを付いたって事で収まりを付けたとの事。かなりの確率で多分そうだと僕も思うが、「素でわからん」と悩んでいたその友達はかなり浮気性の為、他の浮気相手の可能性も否定出来ず、又、デリヘルのパンテープレゼントかもしれず今もってそのパンツ、誰のかわからないまま謎は深まるばかり。


現在落とし主を探しておりますのでもし、最近パンツをどこかに忘れた女人、いらっしゃいましたらお気軽にお声掛け下さい。


遅くなりましたが明けましておめでとうございます。今年もnosweatを宜しくお願い申し上げます。


ちなみにそのパンツ事件と僅差で争っていたノミネート作品、それは双子の兄弟の兄の付き合っている子持ちの彼女が、弟と同居している友達の元奥さん(と子供)であったという、いかにも双子ならではの心温まる奇妙な偶然である。


あと自分のつけていた指輪をカナブンと間違えて本気で「ヒー」ってびっくりしていた女のコがおった、というエピソードもあったそうな。


今年も1年良い年になりますように。