想定

先日テレビをつけたら「正解は”猿と間違えられて撃たれたから”でした」という、一体どんな問題の答えなんだ?というクイズに出会った〜。その番組はウルルンでした。


気が付けばもう2月も折り返し、毎年の事ではあるが今回のバレンタインデーも特にこれといって何も無く、平和に過ぎ去ってしまった。クリスマスイブだのバレンタインデーだの、そーいった類のイベントにはホント縁の無い僕ではあるが、しかし平和・健康といった当たり前のように思える事こそが、実は大切だったりするのだと承知している。戦争や病気になれば、やっとそこで初めてわかる。無くして初めて気が付く、人間とはそういう愚かで罪深い生き物なのだこんにちはDJnosweatです護符沙汰しております。


冒頭のテレビの話だが、僕はよくそんな場面に遭遇する。というのも、ザッピングしまくってチャンネルをどんどん変えるからであるのだが、ニュース番組を見ている時など、番組冒頭に持ってくるニュースなんぞ大体ドコの番組も同じで、ザッピングしてもほぼ変わり映えが無いので余りにも見飽きたニュースの時なんぞ本を読んでいる。我ながらウマイ時間の使い方だ。天才じゃなかろーか?


しかしそんな男気溢るる天才の僕かて、本当に全く無駄な時間を過ごしてはいないのか?と、御仁に問われれば、全くとは言い難い。自己分析の結果、そのもっともたる事例が「想定」であるといえる。


ここでいう「想定」とは、かの某IT企業元社長が言ったように、事前に物事を「想定」し、その対処方法を用意しておく事である。これを日々シュミレートしておく。結構頻繁に。前に日記にも書いたが、酔ってスーツ姿だと誰もいない部屋で鏡に向かい正座し、彼女の親に結婚の了承をえるシュミレーションをしているのも、これもまた一つの「想定」といえる。彼女いないのに。


他にもバレンタインデーの義理チョコを旨く断る方法や、偶然道を聞いた事がきっかけで話が弾んだ欲求不満の人妻とホテルに行きかけたが紳士的に断る方法、間違いメールから始まった偶然の出会いに淡い恋心を宿す援交女子高生が改心しメガネッ子になる過程を温かく見守りその援交で鍛えたテクニーで一生懸命奉仕してくれるのだが僕は淫行と彼女への罪の意識の狭間で揺れ動く心の葛藤を…の方法。などだ。あと泥棒にハイキックをくらわす方法や、ナイフが飛んできた時に安全にキャッチする方法とかも考えた。暇なので。


はっきり言って僕の人生で起こるほとんどの出来事など、「想定内」であるといえると思う。そこでやはり「想定外」の事を事前にシュミレートしておかなければならないと考えた時に、まずありそーも無い、あり得ないがあったらどうするって事を「想定」しているのだ。しかも断る、という事が大前提となる。


しかしコレがまた意外と難しい。義理チョコを断る理由など、欲求不満な人妻がモジモジしながら人妻から女へと変身してゆくその過程など、女子高生の…など、断る理由が無いのだ。脳内でノルアドレナリンを決壊したダムの勢いの如く分泌させ、天高く聳え立つその山の頂に届かんとするようにいきり立った僕の肉棒を、落ち着かせながら冷静に断るそのシュミレートとは、想像を絶する荒行なのである。


それはいわばAV鑑賞をしているのにオナーニしないような状態なのである。なんの為のAVなのだ!それは一体何用のAVなのだっ!AVであってAVにあらず。AVとの付き合い方を根本から覆すような荒行なのである。彼女いないので。


ちなみに記憶によれば、僕が「AV」と声に発した最後の相手は女友達だ。「AVとかサイテー、アンタビデオとかいっぱい持ってんでしょ?」なんつってぬかしやがるもんでオレは言ってやったね「ビデオじゃない、DVDだ!」と。


そーなのである。「AV」とはアダルトビデオの事である。日進月歩で技術は進み、ハイテク化がオナーニ産業にまで押し寄せている現代、あの古き良き時代はとうに過ぎ去ってしまった。巻き戻す必要の無い僕らが大好きな、猫まっしぐらなあの商品とは「AV」では無く、「ADVD」略して「AD」のハズなのである。PHSから携帯へ、ウォークマンからi-podへ、「AV」から「AD」へ、悔しいかな時代は着実に進歩しているのだ。ちなみにインポは「ED」。


PS2を手に入れてからの僕は、録画する事も無いのでもうほとんどビデオを使わなくなってしまった。レンタルにしたって最近はDVDだ。特典の映像などもある為ではあるのだが、正直な話、実はビデオを使わなくなった理由は他にある。ビデオデッキが壊れたのだ。


もう壊れてかれこれ1年以上経つのだが、愛用していたビデオデッキとの別れは、ある日突然訪れた。友人からもらったビデオを見ようとしたらウンともスンともいわなくなってしまい、取り出す事すらも出来なくなってしまった。しかし未だに壊れたビデオデッキがテレビの下に鎮座しているのだが、捨てずに取ってあるその理由とは、取り出せなくなったビデオが「巨乳スチュワーデス」だからだ。


まだ一度も見れていないので、先日ビデオデッキを分解してなんとか取り出そうとしたのだが、どうしても取り出せない。力まかせにビデオテープを取り出そうとしたらビデオテープがぶっ壊れそうになったので焦ってやめた。未だ見ぬ巨乳スチュワーデスとの淫乱フライトを想像しながら、ビデオデッキから半分だけ見えるタイトルのみを拝みつつ、僕は毎晩眠りについている。


何度も捨てようと思ったさ。でも僕には出来ない。いつか絶対見てやる。絶対無傷で取り出してやる。みなさま〜当機は巨乳空港行きANARU69便、到着時間30分花びら2回転の予定です。気流の淫れにより腰が激しく前後に揺れる事もしばしば、清楚なイメージからは想像もつかないほど乱れるその表情がたまらない淫乱飛行をお楽しみ下さい。亀頭…いや機長は加藤鷹、フライトアテンダントは女子大生、OL、人妻、お気軽にお声かけ下さい。メーデーメーデー壊れちゃう〜あー。想像によるとざっとこんな感じだ。


その怨念にも似た執念こそが、僕が「巨乳スチュワーデス入りビデオデッキ」を捨てられない理由なのだ。


それに粗大ゴミとして名前入りシールを貼ってゴミ置き場に捨てるという事は、世間様に向けて僕の性癖を公表するようなモンである。僕がスッチーマニアだと誤解されてしまう。いや、実際好きなのだが、大好きなのだが、スッチー以外も好きなのだ。大好きなのだ。そこんトコの誤解は断固避けたい。


でもその捨ててある「巨乳スチュワーデス入りビデオデッキ」を見て、欲求不満な人妻が僕を誘惑してくるかもしれない…今宵の「想定」のシチュエーションが今、決定した。覚醒するのが早すぎたニュータイプのように、いずれ来るやもしれぬXデーに向けて、僕は日々努力を重ねナイフを研ぎ澄ましているのだ。